心当たりのない「+1」などで始まる国際電話や、宅配会社を装うSMSは、詐欺の入口になり得ます。大切なのは見分け方だけでなく、怪しい着信・メッセージを受ける前後で何を設定し、どう行動するかです。
フィッシング対策協議会には、2026年4月だけで151,112件のフィッシング報告が寄せられ、前月比で約23.5%増加しました。悪用されたブランドは117件にのぼり、配送、不在通知、決済、公共料金など、日常的に接するサービスを装う手口への警戒が必要です。
まず知っておきたいこと
詐欺電話は、相手が不安や焦りを作り出して判断力を奪おうとします。たとえば「料金が未払いです」「2時間後に電話が止まります」「あなた名義の荷物に問題があります」といった内容で、個人情報、口座情報、認証コード、送金を求めるケースです。
特に、国際電話番号を使った特殊詐欺への注意喚起が広がっています。国際電話を普段使わない場合、固定電話については国際電話不取扱受付センターへ申し込むことで、国際電話の発着信を無償で休止できます。受付番号は 0120-210-364 です。
また、SMSでは次のような文面に注意してください。
お荷物のお届けにあがりましたが、不在のため持ち帰りました。下記よりご確認ください。
このようなSMSにあるリンクを押すと、偽の配送追跡ページ、ログイン画面、決済画面などに誘導されることがあります。リンクを開いただけで必ず端末が乗っ取られるわけではありませんが、ID・パスワード・カード情報・認証コードを入力したり、公式ストア外のアプリを入れたりすると、被害が深刻化するおそれがあります。
「+1 833」と「188」は別物
番号の一部だけで詐欺かどうかを断定するのは危険ですが、正しく知っておくと落ち着いて対応できます。
| 表示・番号 | 正しい理解 | 取るべき対応 |
| +1 833 … | 「833」は国番号ではなく、北米番号計画におけるフリーダイヤル用の市外局番です。+1から始まる不審な着信には注意が必要です | 心当たりがなければ出ない・折り返さない。通信事業者などを名乗られても、公式サイト記載の番号から自分で問い合わせる |
| 188 | 消費者庁が案内する正規の「消費者ホットライン」です | 詐欺や契約トラブルで相談先に迷ったとき、自分から188へ電話する |
| #9110 | 警察相談専用電話です | 被害の不安、詐欺の疑い、相談先が必要な場合に利用する |
なお、188は詐欺番号ではありません。消費者トラブルで困ったときに、最寄りの消費生活センターなどにつながるための公的な相談窓口です。見慣れない着信に対しては安易に折り返さず、相談したい場合は自分から188へかけるようにしましょう。
NordVPNでできる対策
NordVPNの「迷惑電話・SMS対策」は、モバイル向けの機能です。不審な可能性のある電話番号やメッセージにフラグを付け、着信前・開封前の判断を助けます。通話やメッセージの内容は保存されないと案内されています。

利用できる内容は、iPhoneとAndroidで異なります。
| 機能 | iPhone | Android |
| 迷惑電話対策 | 利用可能 | 利用可能 |
| 着信の識別・警告 | 利用可能 | 利用可能 |
| 迷惑電話のブロック設定 | OS・端末の仕様に応じて利用 | 利用可能 |
| 迷惑SMS対策(メッセージ保護) | 非対応 | 利用可能 |
| 次世代のウイルス対策 | プラン・端末の対応状況に応じて利用 | プラン・端末の対応状況に応じて利用 |
迷惑SMS対策の「メッセージ保護」は、現時点ではAndroid版のNordVPNユーザー向け機能です。iPhoneでは、SMSも自動でブロックできるとは言えないため、この点は事前に確認しておきましょう。

また、旧称「脅威対策Pro™(Threat Protection Pro™)」は、現在「次世代のウイルス対策(Next-Gen Antivirus)」へ名称変更されています。古い比較記事やバナーを見る場合は、名称だけでなく対象プラン・提供範囲も公式情報で確認することをおすすめします。

設定の流れ
iPhoneの場合
- NordVPNアプリを最新版に更新し、ログインする
- 画面下部の4つの四角のアイコンから「製品」を開く
- 「迷惑電話・SMS対策」または「通話保護」を選ぶ
- 機能をオンにする
- iPhoneの「設定」から電話関連の着信拒否・発信者番号表示の許可を確認する
- NordVPNを有効にし、アプリ側の警告・識別設定を確認する
- ときどきアプリを開き、照合リストを更新する
iPhoneでは、OSの仕様により、すべての怪しい電話を完全に自動遮断できるわけではありません。警告が表示されたときは、出ない・折り返さない・公式窓口へ自分から確認する、という行動を徹底してください。
Androidの場合
- NordVPNアプリを最新版に更新し、ログインする
- 「製品」から「迷惑電話・SMS対策」または「通話保護」を開く
- 機能をオンにする
- 発信者ID・迷惑電話アプリとしてNordVPNを設定する案内が出た場合は、内容を確認して許可する
- 電話、通話管理、連絡先など、必要な権限を許可する
- 「識別のみ」ではなくブロックを使いたい場合は、対象カテゴリとブロック設定を確認する
- 銀行、病院、学校、宅配会社、行政機関などの大切な連絡先は、必要に応じて許可リストへ登録する
Androidでは省電力設定が原因で、通知や判定が正常に動かないことがあります。設定後に動作しないと感じた場合は、端末のバッテリー最適化・バックグラウンド制限の対象からNordVPNを外してみてください。
NordVPN公式では、Androidで「発信者IDおよび迷惑電話」に関する権限の許可を求められる場合があり、iOSでは迷惑電話対策、Androidでは迷惑電話・SMS対策を設定できると案内されています。
SMSを受け取ったときの行動
怪しいSMSを受け取った場合は、次の順番で対応しましょう。
- SMS内のリンクは開かない
- 配送状況や利用明細は、公式アプリまたは自分で保存した公式サイトから確認する
- SMSでアプリのインストールを求められても、公式ストア以外からは入れない
- 心当たりのないメッセージは削除し、通信会社の迷惑SMSフィルターも有効にする
- IDやパスワードを入力してしまった場合は、すぐにパスワードを変更する
- クレジットカードや銀行情報を入力した場合は、カード会社・金融機関に連絡する
- 詐欺の疑いがある場合は、警察相談専用電話 #9110 または消費者ホットライン188に相談する
対策アプリやフィルターは有効ですが、新しく使われ始めた番号、番号を偽装した着信、LINEやWhatsAppなどのアプリ通話まで、すべてを検出・遮断できるものではありません。複数の対策を組み合わせることが重要です。
多層で守るのが現実的
迷惑電話・SMS対策は、単独で「100%防ぐ」ものではなく、日常的な対策の一部として活用するのが現実的です。
- NordVPNの迷惑電話対策で、既知の不審番号への警告・ブロックを設定する
- iPhoneの「不明な発信者を消音」やAndroid標準の迷惑電話フィルターを併用する
- 国際電話を使わない固定電話では、国際電話不取扱受付センターへの申込みを検討する
- 通信会社の迷惑SMSフィルターを有効にする
- 不安なときは、相手から示された番号ではなく、自分で確認した正規の問い合わせ先を使う
- 困ったときは188または#9110に相談する
不審な着信やSMSに対応するうえで、最も大切なのは「急がない・リンクを押さない・その場で個人情報を渡さない」ことです。設定と日頃の習慣を組み合わせて、詐欺の入り口をできるだけ減らしましょう。










