機材さえあれば公共でも自宅でも簡単にインターネットに接続できるWi-Fiですが、皆さんはセキュリティ機能をちゃんと設定している自信はありますか?もし設定していない人がいたら、この記事で紹介するVPNを試してください。なぜVPNが必要なのかその理由も詳しく説明しているので、Googleアカウントにログインしたり課金したりする人はぜひご覧になってください。
自宅のWi-FiにVPNが必要かどうかを考察してみた
もし自宅のWi-Fiを使って、インターネットで個人情報を入力する場合は、VPNが必ず必要です。VPNを使ったインターネットは、一度ローカルで専用回線を作った上で接続するため、第三者が接続したときのデータを読み取りにくくなります。仮に自宅の回線だから安全だろうと思い、VPNを通さないでインターネットに接続した場合、第三者が接続データを解析してしまう可能性があります。
本当に接続データを解析できるの?
もし自宅がマンションなどの集合住宅で、Wi-Fiを使いVPNなしでインターネットに接続した場合、詐欺アクセスポイントを設置される可能性があるため、自宅でWi-Fi接続したとしてもVPNが必要です。詐欺アクセスポイントとは、悪意ある第三者が皆さんのWi-Fiのアクセスポイントと同じ名前のアクセスポイントを作り、入力データを抜き取るための装置です。しかし、VPNを使ってインターネット接続を暗号化していれば、詐欺アクセスポイントによるトラブルを未然に防ぐことができます。
詐欺アクセスポイントの機能はありませんが、実はWi-Fiの電波状態を解析するアプリは既にGoogleストアでも配信されています。これらのアプリは、混雑していないWi-Fiを探してインターネットを接続しやすくするためのツールですが、悪用できる機能がなくても既に解析できるアプリは存在するので注意が必要です。
接続データを解析すると法律違反って本当?
自宅でWi-Fi接続したとしてもVPNが必要な理由は、犯罪行為に巻き込まれないためでもあります。実はWi-Fiの接続データに限らず、暗号化された電波を傍受して復元解析した上で、秘密を漏らしたりデータを盗んだりする行為は、電波法109条に違反している可能性があります。仮に皆さんがWi-Fiを使ったインターネット上で、クレジットカードの暗証番号を入力し、それを第三者が解析した場合、解析した人は罪に問われる可能性があります。
また、クレジットカードを盗もうとする人は、海外にそのデータを売り、危険物や法律違反している物品の購入の資金源にする可能性があります。したがって、犯罪に巻き込まれないためにも自宅でWi-Fi接続するときもVPNは必要と考えておきましょう。
公衆Wi-FiにVPNは必要?
公衆Wi-Fiは、自宅でWi-Fiを使うときよりもVPNの必要性が高くなります。その理由は、公衆Wi-Fiの場合誰がどんな目的でインターネットに接続しているのかを把握しにくいからです。仮にデータを解析するための悪意ある接続をしていても、公衆Wi-Fiの環境によっては数百人の人が同時にWi-Fiスポットを使うことになります。そのため、不用意にVPN無しで公衆Wi-Fiに接続する事はやめましょう。
総務省や警視庁が公表している公衆Wi-Fiの危険性について
総務省や警視庁では、公衆Wi-Fiを使って第三者が悪意ある解析を行い、犯罪行為をしている人がいることを発表しています。そのため、公衆Wi-Fiでインターネットに接続するときも、必ずVPN接続を使いましょう。2023年の警視庁の発表によると、家庭用の一般ルーターを乗っ取り、大手企業へのサイバー攻撃の手段として使われていたことが分かっています。
しかも乗っ取りされていた公衆Wi-Fiは1か所だけでなく、全国で確認されているらしく、Wi-Fiのセキュリティ設定を見直すように呼びかけています。ですが、公衆Wi-Fiはユーザーが管理を行っているわけではないので、セキュリティ対策が難しい傾向にあります。そこで役立つのがVPN接続なので、公衆Wi-Fiに接続するときもVPNは使いましょう。
ニアレストネイバーアタックとWi-Fiの関係について
ニアレストネイバーアタックとは、遠隔操作で公衆Wi-Fiや自宅のWi-Fiに接続し、社内のサーバーやパソコンに必要以上の負荷をかけることで、VPNの必要性を再認識するきっかけになっています。しかもニアレストネイバーアタックは、ロシアのウクライナ侵攻直前に見つかった技術とも言われており、一部では自分のWi-Fiが戦争に利用されている可能性もあるのではと囁かれています。
そのため、VPNを使うだけでなくWi-Fiのセキュリティ設定を見直すようにセキュリティソフト関連のメーカーも呼びかけています。
接続環境に合わせたVPN選びとは
公衆や自宅を問わず、Wi-Fiに接続するときに何でもいいからVPNが必要と考えている人は、環境に合わせたVPNを選ぶようにしてください。実はVPNには無料アプリを使ったタイプが存在し、セキュリティレベルの低さが指摘されています。無料で公開されていることで、アプリ自体を解析されてしまい、VPNを使った暗号化が全く意味をなさない場合があります。したがって、VPNを使うときは各セキュリティソフトが提供しているものを使ってください。
特に近年ではほぼ全てのセキュリティソフトにVPN機能が搭載されており、中には別料金でより高度な暗号化を使ったVPN接続を提供しているタイプもあります。なお、各セキュリティソフトのVPNの料金プランは以下の表をご覧ください。
セキュリティソフト名 | 別料金プランの有無と料金 |
ノートンセキュリティ | 1年間3290円 |
ウイルスバスター | 1年版5000円 |
マカフィー | 1年6500円 |
まとめ
公衆でも自宅でもWi-Fiでインターネットに接続するときは、セキュリティレベルの高いVPNが必要です。VPNを導入していないと、いつの間にか犯罪行為に巻き込まれていたり、クレジットカードなどの重要なデータを盗まれてしまったりする場合があります。しかも近年ではニアレストネイバーアタックと呼ばれる新しいサイバー攻撃まで誕生しているため、VPNだけでなくWi-Fiのセキュリティ状態を見直すことも重要です。