インターネットは世界中に配備されているので、どこで見ても同じなのではと思う人は、中国のインターネット事情に興味はありませんか?実は日本のインターネットでできる様々なことが制限されており、そんな事情にもきちんと理由があるんです。
そこでこの記事では、中国インターネット事情を解説すると共に、規制されているサービスも紹介しているのでぜひご覧になってください。
中国のインターネット事情を覗いてみよう
2025年現在の中国ではGoogleを始め世界中で影響力の大きいとされる企業のWEBサービスはほとんど利用できないです。これは政府が国をあげて強固な検閲システムを配備しているからで、言論統制する意味も含まれています。
そこで身近にある例え話として、子供へのインターネット事情と同じ状況で解説します。例えば皆さんはお子さんに専用のタブレット端末やスマホを渡したとして、どの程度お子さんがその端末などを使っているか把握しきれていますか?恐らくチャイルドロックなどのセキュリティ対策はしているだけで、どんなことにお子さんがインターネットを使っているのか把握している人はほとんどいないでしょう。
これと同じ状況が中国のインターネットで発生しているわけです。つまり中国国民がどのような形でインターネットを使い、中国外から情報を知るか分からないので、それを検閲する目的でWEBサービスの多くを制限しています。
多くのWEBサービスを制限する理由とは
中国では昔から一族の考えというものが重要で、それがどんなに理不尽だったとしても、一族のためだからと外部の考えを排除してきた歴史があります。宗族という考えがその代表例で、家柄に対する忠誠心や信仰の基盤となり、中国の生活を支えてきた考えでもあります。しかし現代ではインターネットによって様々な情報が簡単に入手できるようになり、信仰や忠誠心を誓う対象が多くなりました。
そんな環境を中国内に配備してしまうと、政治や国に対する忠誠心も揺らいでしまうのではないかと考えた中国の政治家たちは、インターネットを制限するようになったのです。
インターネットを制限したのはいつから?
中国がインターネットを本格的に制限したのは2003年からで、この時期は一般家庭にもADSL回線が配備されるようになり、より高速なWEBサービスが提供されるようになりました。つまり、情報の発信速度やコンテンツ量が増えたことで、中国だけで情報統制が取れなくなってきたのです。
そこで中国では国内のインターネットにグレートファイアウォールという検閲システムを配備して、情報統制を図るようにしました。
グレートファイアウォールの開発者と費用について
中国のインターネットに配備されているグレートファイアウォールは、日本円で600億円近くかけて開発されたものです。開発者は具体的に公開されていませんが、世界中のエンジニアが関係していると見られています。そんなグレートファイアウォールですが、開発されなければもっとエンジニアにお金が入るような世界になったのではとも言われています。
その理由は中国のインターネット使用率がかなり高く、仮に有料のWEBサービスを提供できれば、多額の利用料金が動いた可能性があるからです。特にエンタメ系コンテンツは代表的な例で、現在の中国のインターネットでは王朝や恋愛関連以外のコンテンツはほとんど制限されています。
グレートファイアウォールでインターネットを制限している方法とは
中国のインターネットに配備されているグレートファイアウォールは、キーワードのフィルタリングをすることで国内のインターネット閲覧を制限しています。例えば天安門事件や劉暁波というキーワードがフィルタリングされています。これは過去の中国の汚点ともいうべき事件だからで、インターネットが発達した現代では、気軽に人の悪口を言えるようになってしまいました。そこで、中国では天安門事件と劉暁波関連のキーワードを制限することで、悪口を言われるのを防いでいるわけです。
悪口を制限していると言えば聞こえはいいですが、裏を返せば国民に政治に対する不満をインターネットで言えないようにしているので言論の自由を束縛していると世界中から揶揄されています。datumoyamoya-life.comのように自由に自分の知りたいこと、発信したいことを自由にブログとしてかけるのは幸せなことなのかもしれませんね!
グレートファイアウォールを回避する方法とは
一見完璧に見えるグレートファイアウォールですが、中国で繋がるVPNを使うことで検閲を回避してインターネットを閲覧することができます。様々な国籍の開発者がグレートファイアウォールの開発に協力した影響からか、グレートファイアウォールを回避する方法も認知されているようです。
特に以下に紹介するVPNがおすすめで、これらは中国だけでなく世界中にサーバーを設置しています。そのため、中国国内にいても海外のWEBサイトにアクセスできるだけでなく、中国外から中国内のWEBサイトにアクセスすることも可能です。
- ExpressVPN
- MillenVPN
- NordVPN
中国でSNSが規制されている理由について
中国のインターネットでXやInstagramなどの主要なSNSが規制されている理由は、国民を必要以上に賢くさせないためです。SNSには様々な情報が飛び交い、その中には中国に対する評価もあります。そのため仮に制限しないと、世界中の人達は中国に対してこんなことを思っているのかと国民が認知することになります。そうして認知と不満の蓄積を繰り返すことで、中国内で暴動が起きやすくなり、今の政治基盤が失われる可能性があるからです。したがって、中国では国内で使える専用のSNSを配備して、危うい発言をしたときは即座にその内容を削除したり、利用を制限したりしています。
利用を規制されているWEBサービス一覧
中国のインターネットでは以下に紹介するSNSなどのWEBサービスが規制対象になっています。特にSNSを中心とした発言ができるサービスを規制することが多いようです。日本では当たり前に使えるようなサービスも制限されているので、使える人からしたら不便にならないの?と疑問に思うことでしょう。
- LINE
- YouTube
- Netflix
- Yahoo
- Hulu
- ニコニコ動画
- Spotify
まとめ
中国では伝統的な考え方や政治基盤を守るために、インターネットで使える多くのサービスが規制対象になっています。これは各国から集められたエンジニアによって開発されたグレートファイアウォールによるもので、政治に関する不満などを連想させるキーワードは全てフィルタリングされる機能があります。ただし、VPNを使って規制を回避することもできるので、中国でインターネットを使いたい場合や、中国のWEBサービスを利用する人はExpressVPNなどを使ってみましょう。